フェミニズムとファッション

フランスのファッション産業の発展は、女性の社会的地位向上の過程で多くの役割を担ってきました。

ファッションが個性を表現する手段として認められたのが19世紀ことです。

それまでのファッションとは、社会的地位や富の大きさを表す手段とされていました。

しかし、そこには女性の自由がなく、何よりコルセットで体を締め付けることで、多くの女性が
身体疾患で苦しんだという現実もありました。

ポール・ポワレやシャネルらが女性のファッションに問題提起し、新たなスタイルを生み出したことで、
女性の体は解放されたのです。

それと同時に、フェミニズムの台頭で、女性が男性と等しい権利を得るようになると、女性の
ファッションは更に進化していきます。

そこには多様性が生まれ、普段着、ビジネス、パーティーといった細かいシーンごとの服装が生まれ、
必要に応じてスタイルを選べるようになりました。

普段、私たちがTシャツにGパンで過ごしていられるのは、こういったフェミニズムの影響があるからです。

女性が服装を選ぶ権利を得たからこそ、女性のパンツスタイルも許されるようになったのです。

フランスでは、フランス独自のフェミニズム文化があるわけではない、とされています。

しかし、多くのフランス人女性が世界全体のフェミニズム運動の中心になり、ファッション産業までも
動かしてきたことは、紛れもない事実でしょう。

フランスの近現代ファッション史

フランスのファッションと文化

LVMHグループ

フランスのメゾンとデザイナーたち

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