ギ・ラロッシュ（Guy Laroche, 1924年7月16日～1989年2月17日）

20世紀中盤から後半にかけて活躍し、多くの弟子を世に送り出したのが、ギ・ラロッシュです。

ホテル経営者の息子として生まれた彼は、1949年にジャン・デッセのアトリエで下積みをし、
後にアシスタントに昇進します。

その後、ディオール勤務を経て渡米。
この目的は、アメリカのファッション事情を探るためだったといわれています。

アメリカでのリサーチを終えた後パリに戻り、1957年にオートクチュールのメゾンを創業しました。

その後には、プレタポルテのショップもオープンしています。ラロッシュは、ビジネスセンスに
秀でていました。

アメリカでの調査期間で得たものを生かし、フランス国内向けにはオートクチュールデザインを、
アメリカ向けにはプレタポルテデザインをするようになったのです。

このような分業は、彼が独自に考え出したやり方で、その結果、彼の名はフランスでもアメリカでも
広く知られるようになりました。

これは、ラロッシュがどのように世界進出をしたらいいのかを模索し、自分が「これだ」と思った
やり方が当たったからでしょう。

更に、1966年には香水を発表、メンズアパレル、ビューティ部門にも進出し、そのデザイン
（シックでスポーティかつエレガント）が評価されるだけでなく、ビジネスマンとしての評価も
買われることになりました。

ラロッシュの死後も、ブランドは新たなデザイナーを迎えて存続しています。