ベル・エポック(Belle Epoque)

ベル・エポックとは、フランス語で「良き時代」という意味で、19世紀後半から第一次大戦勃発の
1914年くらいまでのことを指します。

日本でも「古き良き時代」という懐古の念を込める言葉がありますが、フランス人にとって、
この時代は今でも特別な意味合いがあるようです。

この時代は、戦乱の時代とは一線を画し、産業は発展し、テクノロジーや医療のレベルも飛躍的に
水準が上がり、人々が希望と活気に満ち溢れていました。

ベル・エポックの時代を謳歌した人々は、勿論ファッションにも高い関心を寄せており、1900年迄には、
メゾンが既に20も存在していたとのことです。

そして、プレタポルテが普及し始めたのもこの時代のことです。

「プレタポルテ」とは、英訳すると「Ready To Wear」で、既製品の洋服のことを指します。

オートクチュールは庶民の手の届かない存在でしたが、オートクチュールテイストのものを安い布や
装飾品で作成し、それが庶民にも普及するようになりました。

百貨店の出現も、庶民のファッション謳歌を後押しする存在になりました。

この時代はそういう意味で、庶民もファッションを楽しめるようになった重要な時代とも言え、
誰もがファッションに対する価値観というものを持てるようになった時代、とも言えます。

しかし、第一次大戦の勃発により、ベル・エポックの時代は終わりを迎えることになります。

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