ファッション広告と女優
元々、メゾンに広告という宣伝媒体は存在しませんでした。
フランスの一部の人たちにドレスを作っていたので、大々的なキャンペーンの必要がなかったのかも
しれません。
また、広告を作る技術にも乏しかったのではないかと思います。
しかし、最近は、どのメゾンも広告というものをかなり重視し、そこに起用する広告モデルの
選定にも厳しく目を光らせています。
スーパーモデルが台頭してきた時には、彼女たちがどの広告の顔にもなっていました。
しかし、殊にフランスのメゾンとなると、使いたいモデルは、フランス人女優であることが
多いように思います。
シャネルでは、専属契約をかつてクラウディア・シファー(独)、ステラ・テナント(英)と
結んだことがありますが、それ以外で起用するモデルは、フランス人女優が多いです。
シャネルではアナ・ムグラリス、オドレイ・トトゥがアクセサリーや香水の広告に登場しており、
マリオン・コティヤールは、ディオールのお気に入り、王家に宝石を納めていた伝統を持つ
ショーメは、ソフィー・マルソーをメインキャラクターとして起用しています。
フランスはファッションの歴史が深いだけでなく、多くの芸術家が集まる場所でもあり、
米英の女優に比べて、非常に洗練された知的な女優たちが多く存在します。
フレンチスタイルを表現するなら、やはりフレンチ・エレガンスを代表する女優たちが、
広告には必要なのでしょう。