ファッションアイコンの地位
フランスにも「ファッション・アイコン」と呼ばれるお洒落の達人はいて、映画及びファッション
関係者などによく見られます。
女優が着た洋服が売れるという現象は以前から存在し、ブリジット・バルドーが映画でビキニを
着たことからフランスでビキニブームが沸き起こったり、ジェーン・バーキン&シャルロット・
ゲンズブールのシックな装いは、世代を越えて憧れの的になっています。
最近では、スーパーモデル出身のカーラ・ブルーニが大統領夫人になったことで、そのファッション
センスとエレガンスに世界中が注目しています。
しかし、フランス人にとって、ファッション・アイコンの存在はさほど大きいものではないのかも
しれません。
仏ヴォーグ編集長のカロリーヌ・ロワトフェルドは、「私にはファッションアイコンは存在しない」
と断言しています。
また、元シャネルの専属モデル、イネス・ド・ラ・フレサンジュは、
「フランスの女性は、どこかモード(流行)をバカにしたような傾向がある」とも言っています。
今では世界中にファッション・アイコンが存在し、世界中の女性が彼女たちに憧れて、
そのスタイルを真似するという傾向があります。
しかし、フランス人にとってファッションとは「自分を表現する手段」以外の何物でもなく、
誰かのスタイルを真似するという発想そのものがないのかもしれません。